この記事は、生まれつき「左利き」の人間が右利きに矯正されたため「左右盲」になった人間が、その原因と治し方をまとめたものです。
私はもともと「左右盲」でしたが、左右盲が起きていた原因とその治し方を理解した今は、右と左を瞬時に判断できるようになり、車の運転もできるようになりました。また、利き手を矯正されたのが原因と思われる抑圧感もなくなり、以前よりずっと生きやすくなっています。
※今回紹介する「左右盲」は主に、利き手の矯正で左右盲になっている場合のお話です。
左右盲ってなに?
右と左が瞬時に判断できない。また右と左を判断するまでに時間がかかる。
右を見ろ!と言われて左を見てしまうなど、咄嗟に判断したとき右左が逆になってしまう状態を指します。
左右盲にはさまざまなタイプがあり、「生まれつき左右の感覚が乏しく、左右盲である」ということもあるようですが、利き手を矯正されて左右盲になったという人は多いようです。
私自身も左利きから右利きに矯正されている人間です。決して「右と左の概念が分からない」わけではありません。
「利き手」が左右盲の原因になっている
なぜ左右盲が起こるのでしょうか?
「左利きの人間が右利きに矯正されるとそうなりやすい」というのがものすごく大事なポイントです。左右盲には「利き手」が関係しているようなのです。その前に、右利き・左利きの話を軽くしておきます。
左右盲の原因ってなに?
「利き手を矯正された人が左右盲になる」というのがポイントで、生まれつき右利きの人や、生まれつき左利きだが右利きに矯正されなかった人は通常、左右盲になりません。
どうやら右か左かは、頭で考えるものではなく、身体の感覚が覚えている
人間はどのようにして右と左を認識しているのでしょうか。
どうも、人間が右か左かを判断するのは、「頭で考えて判断するのでなく、身体の感覚で判断している」ものだと思われます。私たちが頭で考える間もなく瞬時に右か左かを判断できる理由はそれですね。
また、どうして瞬時に右左が判断できるのかというと、人間の「利き手」に助けられていると思います。たとえば生まれつき右利きの人間は、右と言われれば「自分の中の『右の感覚』を基準に」右を判断します。左利きの人もしかり、「自分の中の『左の感覚』を基準に」判断をします。
さて一方の「利き手を矯正されて左右盲になっている人」はどうかというと、ここが興味深いポイントです。左利きの人間が右利きに矯正されると、「後天的に」右左を頭で教え込まれてしまうのです。「箸を使う方の手が右でしょ」というのはこれの最も典型的な例で、こうやって利き手を矯正された人は「右か左かというのは頭で判断するもの」だと思ってしまいます。
よって、利き手を矯正されてしまった人間は、矯正されていない人が使っている「身体の感覚で右左を判定する方法」が使えないのです。
つまり、右か左かを「身体の感覚で判断するか」、「頭で1秒考えて判断するか」。利き手を矯正されていない人と、矯正されている人とでは「右と左の判断方法がまったく違う」のです。
左右盲が起こる原因を詳しく説明してみると
そもそも左右盲が起きている原因は何かというと、「身体の感覚での右左」と、「頭で考えた右と左」が、コンフリクト(衝突)しているからではないかと思われます。左右の判断方法には2種類あり、その方法がまったく違うため問題が起こっているのです。
もう少し詳しく言うと、利き手を矯正された人間の「生まれつきの利き手」と「後天的に教え込まれた利き手」が逆になっているから起こります。私の例(本来は左利き→右利きに矯正)で説明しましょう。
「本来の利き手」と「後天的に教えられた利き手」の位置の不一致で左右盲は起こる
私は左利きなので「利き手は左に位置するもの」が本来あるべき状態です。しかし後天的に「利き手は右に位置するもの」とされると、以下のような状態が起こります。

「自分の利き手は右手のはずだから、利き手は右の位置にあるはずなんだよね…?アレッ!!???」そう、後天的に頭で教え込まれた「自分の利き手は右」という理解が、見事に利き手の位置をコンバートしてしまうのです。
つまり左右盲とは、本来の利き手と後天的に教えられた利き手との、位置の不一致で起きるものではないかと思われます。
どうして左右盲の人は瞬時に右左が判断できなくなるのか
右利きに矯正された人間が、頭で一秒考えれば右と左はわかるのに、「右を見ろ」と言われて咄嗟に左を見てしまう。それはなぜか?
後から頭に教え込まれた右左よりも、生まれつきの感覚の右左の方が強いのでしょう。頭で考えた右左の情報が、生まれつきの感覚の右左に「上書き」されてしまうのです。それと同時に上で述べたコンバート現象が起こり、判断に混乱をきたすと考えられます。
左右盲の治し方
長くなってきたので、簡潔にいきましょう。左右盲になっている人がどうやったら瞬時に右左を判断できるようになるのか。
もう分かりますよね。頭で右左を判断するのをやめて、本来の利き手の感覚での判断に切り替えればいいのです。
治し方のコツは、本来の利き手を身体に染み込ませること
左右盲を直すには、本来の利き手はどっちなのかを自分自身が理解することが最も重要なポイントです。左利きが右手に矯正された人の場合は、「自分は本当は左利き」というのを強く自分に認識させます。「左の方が主であり、右は副」くらいの感覚がいいと思います。
そうしていくと、本来の自分の利き手が「左」であり、それが「左に位置している」というのが一致します。この「一致させる」というのがキモです。ねじくれているのを正しい状態に戻すという作業をここではやっているのです。
私の場合は、「自分は本当は左利きなんだな」と気づいたときから左右盲が直り、少なくとも右左を逆に見てしまうということはなくなりました。早い…。どうも普通にしていても左手の方が右手より存在感があるので、それに引きずられて徐々に直っていきました。今ではすっかり左手を使う機会が増えました。
人によっては訓練する必要があるかもしれません。とにかく、本来の利き手の位置を身体に思い出させる、染み込ませるというのがポイントです。
中でも「カバンを持つ手を利き手じゃない方にする」という方法はなかなか良いです。利き手じゃない手がカバンでふさがり、利き手の方をよく使う環境を強制的に作れるからです。
左右盲がうまく治らない例も考えられます
生まれつき「右と左の感覚が薄い」人は治らない可能性があります。
また、「右利き」「左利き」以外にも「両利き」という人がわずかながらいます。両利きの人の割合は1%とも言われています。左右の感覚が薄い以上、身体の感覚で左右を思い出させるという方法はおそらく使えません。
余談1:なんで左右盲に気づいたの?
別に瞬時に右と左が判断できなくても生きていて困ることはなかったのですが、1つだけ致命的に困る事態に遭遇しました。20歳くらいのこと。なんだか分かりますよね…。
車が運転できない…。
右と左を瞬時に判断しないと困ることと言えば、やっぱり車の運転なんですよ。せっかく免許取ったのに、これをなんとかせねばと思ったときに、左右の感覚が逆になっているということに気づき、その原因はなんなのか考え出したことがきっかけです。走る凶器にならなくて本当によかった。
余談2:左利きの人間は早死だから、右利きに矯正した方がいいと思って矯正した。by母
やっぱり右利きのものばかりでできている世の中では、左利きは不自由なことが多いです。右の方に矯正してくれた母には感謝しています。しかし、
左利きの人間が早死なのは、右利きの世の中が生きづらいからではないと思いますよ。おそらく、左利きに生まれた時点でもう早死になんです。
左利きの人間は、右利きの人とは感性や考え方が違うと感じることが多いですね。そのためストレスを感じやすい人は多いと思います。統計的に見て左利きの方が寿命が短いというのは事実ですが、もちろん左利きで長生きな人もいます!
あと最後に、親御さん、子供の利き手の矯正は絶対にやめてください。車を運転した場合、左右盲が原因で交通事故を起こし、自身が死ぬ、人を死なせてしまうという可能性はすごく跳ね上がると思います。
もう一つ、利き手の矯正によってその子が抑圧感を抱えながら生きることになってしまいます。私は抑圧感がとても大きかったです。自分から発言しない、何かあっても言い出せないなど、「なんだろう、この謎の抑圧感は…」と思いながらずっと生きていました。
利き手の矯正はイコール本来の利き手を封じ込めるということなのです。
以上、利き手を矯正されて困っている方に少しでも届きますように。
コラム:どうして生まれつき右利きと左利きの人間がいるの?
生まれつき右利きで生まれる人間が約90%、左利きが約10%と言われています。この数値はとても興味深いですね。どうして全部同じ割合にならないのでしょうか。
これは生き物の種としての人間が絶滅しないように、わざわざこの割合になっているのだと私は考えています。種というのは全部一緒ではなく、イレギュラーなものを一定の割合で入れておいた方が淘汰されにくいのです。
つまり左利きというのは、種の多様性を保つために必要な存在なのかもしれません。少数派であることは、決して欠陥ではないのです。そう考えると、左利きに生まれたことも、なんだか誇らしく思えてきませんか?

コメント
すごくスッキリしました! ありがとうございます。 ずっと何故瞬時に左右がわからないんだろう? 生きていくのにはそんなに困らないけど なんでだろうと思っていたので。 うっすら利き手を矯正されたかもと思っていたので、とてもスッキリしました。